MESSAGE

メッセージ

5年間の一貫教育、世界トップレベルの学修・研究、
一人ひとりが描くキャリアプランの実現へ。

『変動地球共生学卓越大学院プログラム』の最大の特徴は、博士課程前期・後期を合わせた5年間の一貫教育。「基礎研究コース」と「実践研究コース(企業特別研究員を想定)」、それぞれのコースで、文理融合の領域横断的な教育を行い、高度な専門知識に加えて柔軟な発想力、新しい価値を創造する力を養っていきます。また、学修のゴールを明確に定義したカリキュラム、解のない議論やプロジェクトに挑む課題解決学習などの実践型教育も本プログラムの大きな特色。研究室の枠を超えて、学生が相互に刺激し合い、自身を高めていく環境が整えられています。さらには海外の災害・リスク関連機関から招聘する世界トップレベル教員や、国内のリーディング企業の協力の下、最前線の知に触れ、多様性を受容するグローバルマインドセットを養っていきます。

在学生には経済的な理由により、学修・研究が途絶することのないよう、奨学金等による支援が行われます。また、女子博士学生のキャリアパス確立に向けた取り組みにも力を入れ、アファーマティブ・アクション(積極的是正措置)の実現を目指します。修了生には、国内の産官学の多様な分野へのジョブマッチングを推し進め、国際機関やグローバル企業での活躍を希望する学生には、国際機関での経験を有する教員による具体的な指導を行い、個々のキャリアプランの具現化をサポートしていきます。

プログラム担当のメッセージ

持続可能な社会をリードできる人になろう

変化する気象災害、地震、津波、火山噴火など、現代の社会は予測の難しい様々なリスクを抱えています。今求められているのは、高度な専門性をベースにリスク対応能力を身につけ、持続的未来と発展を牽引できる人材です。変動地球共生学卓越大学院プログラムでは、地球から人間まで全体を理解し、専門性と実践力を身につけた博士人材の育成を目指しています。文系と理系の研究科から参画した多様なメンバーが産官学共同の教育により互いに学び、切磋琢磨します。多角的能力を身につけた知のプロフェッショナルとして将来、学術界、産業界、国際機関等でトップリーダーとして活躍したいという学生諸君、参加をお待ちしています。

教務委員長・運営委員 岩渕 弘信 准教授
理学研究科 地球物理学専攻

国土の創造と保全を科学する使命と喜びの醸成

我が国は地震大国であり、これまでにも多くの方々の生命や財産が地震によって奪われてきました。また近年では、地球温暖化が原因とされる異常気象の影響で、豪雨による洪水・家屋浸水や土砂災害に代表される自然災害は頻繁も発生しており、その規模も徐々に大きくなって来ています。さらに、社会基盤の長期間の供用によりその強度が劣化します。適切な維持・管理を怠れば、大きな事故に繋がります。国土を創り、保全するとともに、このような自然や事故の脅威から生命・財産を守るには、様々な研究分野で蓄積されてきた知見を集結することでリスクを高確度で予見し、予測結果に基づいて適切な対応を事前に講じる必要があります。この卓越大学院で、探求力・実践力・国際性を磨きながら、それを実践できる専門家を目指しませんか?

国際連携委員長・運営委員 寺田 賢二郎 教授
災害科学国際研究所・工学研究科 土木工学専攻

飛躍する絶好の機会!

数年前、皆さんの多くは、各地方の優秀な高校生だったと思います。東北大学に入学してみたら全国から優秀な仲間が集まってきていて、ちょっと変わった先生たちがいて、各分野の世界最先端で研究している。自分の触れる世界が一気に広がる経験をしたことと思います。「変動地球共生学卓越大学院プログラム」では、大学が、研究科の枠を超え、産業界や公的機関との壁を越えて協働し、皆さんにさらに一段と広く深い経験を提供します。わくわくして参加し、質の高い経験の中で自分を鍛え、世界を広げてください。お待ちしています。

産官学連携委員長・運営委員 渡邉 豊 教授
工学研究科 量子エネルギー工学専攻

SyDEプログラムによる多面的アプローチ:
災害が人々の行動に与える影響の解明

近年、東日本大震災や熊本地震などの大地震、また、西日本豪雨、新型コロナウイルスのパンデミックなど、未曽有の自然災害が人々の生活に被害を与えています。また、人的・物的な被害に加えて、こうした災害は、人々の予測や期待に影響を与え、行動を変化させます。例えば、災害は、人々の共感や連帯感を高め、絆を深める要素となったり、予期せぬ出来事が起こることで人々の不確実性を増大させる要因となったりするでしょう。さらに、災害は人々の資産や所得に大きな影響を与える可能性もあり、それが行動の変化にも影響を及ぼすかもしれません。

これらのメカニズムについては、異なる分野や学問領域からの知識や理解を統合することでより多面的に考えることができます。したがって、SyDEプログラムが提供する文理融合的な学びにより、災害と人々の行動の相互関係を深く理解することが可能です。

プログラム担当者 若林 緑 教授
経済学研究科 経済経営学専攻

災害に強い国づくりと地域の発展に向けて

近年、国内外では異常気象による洪水や土砂災害、大規模地震などの災害が多発しており、防災・減災への迅速な取り組みが社会から強く求められております。当社は建設コンサルタントとして、公共事業を中心とした社会資本整備における調査計画、設計、維持管理等の各段階に係わっており、これらの災害に対しても、防災・減災計画の策定、災害発生時の緊急的な対策、地域振興や環境配慮も踏まえた恒久的な対策などに取り組んでいます。また、東北大学との共同研究として災害に強い地域・都市づくりを支援するX-GIS(eXtended GIS)の開発を進めています。本プログラムでは、連携機関の皆様と協力し、これまでの事業で培った技術と経験を生かし、災害に強い国づくりや地域の発展に貢献できる人材育成に取り組んで参ります。

三好 伸浩
日本工営株式会社 仙台支店技術第二部 副支店長

Understanding uncertainty?

How we treat uncertainty and hazard risks continues to challenge physical and social scientists, policymakers and communicators. This is a global issue. Why don't you learn more about disaster risks and disaster risk reduction in order to build safer communities with us? The programme will include 1) How increasing knowledge is changing our understanding of uncertainty, 2) How crises cascade from the natural domain into the social domain, 3) How to address unmeasurable uncertainties, 4) Can we forecast major disasters? 5) What is engineered preparedness? 6) What is social preparedness? You will gain an understanding of the limits to knowledge in disaster risks, disaster risk reduction strategies and how we can communicate these to the policymakers and the public.

Prof.Peter Sammonds
Professor, Institute for Risk and Disaster Reduction, University College London