OVERVIEW

概要

仲間に学び、現場で鍛えられ、世界で磨かれる。
豊かな可能性は、やがて社会が待望する多角的能力に。

背景

災害の多くは、自然環境だけに起因するものではなく、情報・社会・経済的要因が複合して発生します。とりわけ近年では、都市の成り立ち(人口・社会密度)、情報通信、社会インフラ、経済基盤、防災文化などの有無・程度・充実度により、災害も様々な様相を呈する傾向にあります。一方で、人間社会に顕在・潜在する多様なリスクを低減し、安全で安心できる持続可能な社会を構築していくためには、資源、環境、エネルギーなどといった課題に取り組む必要があります。複雑化し、多岐にわたるリスクと向き合う高度専門人材、実践力を基軸に多角的能力を発揮する個性が待望されています。

目的・目標とする人材像

『変動地球共生学』とは、地球と地球環境の変動現象を統合的に理解し、そこに営む人間にとって、よりよい社会を構築し、よりよく生きる『知』を生み出す学問です。本プログラムでは、地球変動現象に関する国際的に卓抜した研究実績、ならびに多くの産学官連携実績に基づき、災害発生メカニズムの知見を高め、予測技術のさらなる向上を図るとともに、社会・人間への深い理解を基に、行動する"知のプロフェッショナル"を輩出することを使命と目標に掲げています。目指す人材像は、専門力を核に、俯瞰力・コミュニケ―ション能力・実践力・倫理観・国際性・探求力・リーダーシップなどの多角的能力を樹枝のように伸びやかに広げる「スノークリスタル型人材」です。

〈 スノークリスタル型人材 〉

スノークリスタル型人材

プログラムの特徴

「仲間に学び、現場で鍛えられ、世界で磨かれる」という学位プログラムならではの3つの教育方針によって、鳥の目でダイナミックに地球を俯瞰し、虫の目で細やかに地域・企業活動を捉える柔軟な能力を具えたスノークリスタル型人材を育成し、社会の期待と産官学の要請に応えていきます。

〈 3つの教育方針 〉

3つの教育方針

01

広範で多彩な知識と能力を涵養するため、7研究科にわたる幅広い文理融合教育を実施します。言語や文化、価値観など様々なバックグラウンドを持つ学生同士が切磋琢磨することで、新しい視座とマインドを養っていきます。

02

実践力の開発に向けて、産官学協働教育("協育")による課題解決型Project Based Learningを実施していきます。災害に限定せず、産業や企業経営の根幹を支えるリスク管理の基本を学修・研究することにより、多様な分野での活動を視野に入れます。

03

海外連携機関のディレクタークラスの教員をプログラム担当者に迎えた国際共同教育を実施します。また、JICAなどの国際機関と連携した研究教育・国際貢献を通じて、グローバルな人的ネットワークを結んでいきます。

世界的防災・減災戦略との連携

2015年3月、仙台市で開催された第3回国連防災世界会議において2030年までの国際的な防災指針となる『仙台防災枠組』が採択されました(2015年6月の国連総会で承認)。本学は、未曾有の震災を経験した学術研究・教育機関として、その経験を知見と英知に編むべく、本フレームワークの策定に向けても先導的な役割を果たしてきました。今後は優れた人材の供給を通じて、仙台防災枠組の実現に貢献していきます。

東北地方は巨大災害・巨大リスクを抱えたフィールドであり、世界から多くの研究者・専門家が訪れています。こうした立地の特性と人的交流を活かした教育プログラムの成果を「リスク教育仙台モデル」に取りまとめ、インターネットで国際発信、共有していくことで、世界的防災・減災の取り組みを支援していきます。

多様なキャリアパス

先端知に基づく実践力